第151章 ごねる

安藤凪はケーキナイフを持ってケーキを切り始めたが、案の定、あまり切らないうちに硬いものに当たった。彼女は目を上げて、諦めたような表情の福井斗真を見つめ、薄い唇を少し上げて言った。「どうしたの?私が追いかけにくいと思って諦めたの?それなのに、あなたは最初、私ともう一度やり直すって堂々と言ったじゃない」

「途中でこんなに多くの問題が起こるとは思わなかった」福井斗真はここ数日起きた出来事を思い出し、安藤凪も同様に良くない記憶を思い浮かべた。確かに、まるで災難のようだった。

「じゃあ、どうする?」安藤凪は肩をすくめた。

福井斗真は目の前のものを前に押しやり、駄々をこね始めた。「ダメだ、凪ちゃん、今すぐ僕の告白を受け入れるか、それとも僕が君を追いかけるのはここで終わりにするか。どっちにしても、君は法律上正式に僕の妻なんだから、僕はもう追いかけることに成功したと思うことにする」