第398章 あなたの意見は

「それで、承諾したの?」安藤凪は目を細めて真剣に佐藤暖香を見つめた。もし佐藤暖香が頷いたら、安藤凪は自分が人を見る目を間違えたと認めるつもりだった。親族を助けることは間違いではないが、限度があるはずだ。

佐藤暖香の家族は、明らかに彼女を利用している。彼女がそれに気づいていないとは思えない。

もし佐藤暖香が承諾したら...自分は恐らく高橋鐘一に佐藤暖香の家の問題を処理するよう勧めることになるだろう。

「もちろん承諾してないわ。私はバカじゃないから」佐藤暖香は顔を上げ、即座に答え、そして鼻を触った。

「五十萬どころか、五千円でも、私からは一銭も出さないわ。彼らが騒ぎたければ好きにすればいい。もう怖くないから」

安藤凪は佐藤暖香の返事を聞いてようやく安心した。

しかし、このままでは解決にならない。この二人がこれほど傍若無人なのは、佐藤暖香の優しさに付け込んでいるからだ。彼女が彼らと完全に縁を切らないことを知っている。誰かが彼らをきちんと懲らしめれば良いのだが。