第118章 彼は彼女に恋をした_3

彼の深い瞳に優しさが宿り、口元の弧が深まった。

彼女の声は相変わらず美しかった。

2分間聞いた後、上野卓夫は音声を閉じ、支払いをクリックした。

そして[ありがとう、妻]と返信した。

それから秋田結の「もう行っていいわ」という言葉を削除し、スクリーンショットを撮って友達圏に投稿した。

子供じみた一言[今日のお小遣い]と編集した。

彼の秋田結に対する登録名は「妻」だった。

だから、わざわざ文章の中に「妻」という二文字を加える必要はなかった。

上野卓夫と秋田結はあの日お互いの携帯から伊藤明史と三井愛の友達登録を削除したが、

伊藤明史は依然として上野卓夫の友達のままで、彼は削除していなかった。

この情報が投稿されるとすぐに「いいね」がついた。

佐藤和俊はちょうど友達圏を見ていて、「いいね」を押した後、[犬が死ぬとき、お前がその元凶だ]とコメントした。