もう一枚は、上野卓夫が彼女の顔にケーキを塗ろうとしたところ、伊藤明史が守ったものだった。
写真では、上野卓夫が明らかに消されていた。
六枚目と七枚目。
これも三井愛と上野卓夫が写っていた。
つまり、これらの写真は三井愛が撮ったの?
この結論に至り、秋田結の表情が冷たくなった。
三井愛というあの憎たらしい女、本当に一日でも悪さをしないと死んでしまうリズムだ。
携帯の画面が突然点滅し、振動した。
着信は見知らぬ番号からだった。秋田結は深呼吸をして、感情を抑えた。
電話に出て、淡々と「もしもし」と言った。
すると三井愛の笑い声が聞こえてきた。「秋田結、私からのこのプレゼントは気に入った?写真を見て、あなたと明彦の過去を少しは懐かしく思った?そうそう、あなたは知らないかもしれないけど、これらの写真を私はあの日卓夫に見せたの。彼の提案を聞いて、私はあなたたちを成就させることにしたのよ」