第207章 生米を炊いて熟飯にする保証

病院。

秋田結が病室に入ると、川島おばさんが上野お婆さんに朝食を食べさせようとしていた。

上野お婆さんは手を振りながら、「食べない」と叫んでいた。

そして秋田結を探していた。

「おばあちゃん、来たよ」

彼女の声を聞いて、上野お婆さんは顔を上げて彼女を見た。

上げた腕が川島おばさんの持っていたお粥を倒してしまい、お粥の半分が秋田結と川島おばさんにかかり、残りの半分は茶碗と一緒に床に落ちた。

お婆さんは痛みを感じて手を口元に持っていき、「痛い、痛い」と言った。

秋田結は自分の服についたお粥のことは気にせず、お婆さんの手を取って確認した。「おばあちゃん、火傷してないか見せて」

川島おばさんも驚いていた。

しばらくして、やっと反応して説明した。「秋田さん、このお粥は熱くないんです」