第216章 秋田結、お前は私を殴ったな

「秋田女神。」

DNA鑑定機関の外で、秋田結は看板を見上げていた。

背後から嬉しそうな声が聞こえ、振り向くと、前回橋本智美子が紹介してくれたスタッフの林田郁だった。

秋田結が彼女を訪ねてきたと言うと、林田郁は喜んで秋田結を中へ案内した。

彼女のオフィスに着くと、熱心に秋田結にお茶を注いでくれた。

秋田結はお礼を言い、バッグから二つの小さな袋を取り出して林田郁に渡し、「お手数をおかけします」と言った。

林田郁は笑って手を振り、「秋田女神、そんなに遠慮しないでください。結果が出たらすぐにお知らせします」と言った。

「林田郁、ちょっと待って」

林田郁が袋を持って立ち去ろうとしたとき、秋田結は彼女を呼び止めた。

「秋田女神、どうしましたか?」

「もう二つあるので、これも一緒に鑑定してもらえますか」