「お母さん、渡辺由梨のゲームアカウントを知っているなら、秋田さんに伝えましたか?」
藤原美咲は藤田母を見つめた。
藤田母はうなずいた。「伝えたわよ」
「じゃあ、この二日間はゲームアカウントに注意してね。渡辺由梨が連絡してきたら、すぐに秋田さんに教えて」
——
その日の夜。
秋田結は渡辺由梨がよくプレイする二つのゲームをダウンロードした。
時差の関係で、彼女が登録しても渡辺由梨と同じサーバーには入れなかった。
秋田結は新しいアカウントにチャージした後、それぞれのゲームで世界チャットに、あるサーバーのゲームアカウントを高額で購入したいというメッセージを送信した。
送信後、彼女はゲームの遊び方に慣れながらレベルを上げ始めた。
夜10時。
誰かが秋田結にプライベートメッセージを送ってきた。【お姉さん、ゲームアカウントを買いたいって人?】