第408章 結ちゃん、怪我してない?

病院。

上野卓夫は秋田結の検査に付き添った。

医者は問題ないと言い、彼はようやく安心した。

診察室を出ると、天満健司からの電話を受けた。

「旦那様、取り調べが終わりました。彼らは自白し、これら全ては三井康隆の指示だったと言っています。」

秋田結は横に立ち、静かに上野卓夫の電話を見守っていた。

彼が通話を終えるのを待って。

彼女はようやく尋ねた。「彼らは三井忠誠がどこにいるか言いましたか?」

「郊外のある別荘にいる。今井幸助がすでに人を向かわせた。」

彼の言葉を聞いて、秋田結の眉間の緊張が少し緩んだ。

「心配なら、私たちも行ってみようか。」

上野卓夫は秋田結の意見を求めるように尋ねた。

秋田結はうなずいた。

エレベーターで1階に降りた。

エレベーターを出ると、上野卓夫は秋田結の手を握り、少しも離す気配がなかった。