第422章 もし邪魔されなかったら、あなたは……_3

彼と自ら愛し合うことを。

しかし、彼女の唇に触れるたびに、彼は彼女の肌の隅々までキスしたくなった。

彼女の体に触れると、彼の誇りとする自制心は消え去ってしまう。

ただ激しく彼女を愛したい。

彼女を求めたい。

「...」

秋田結の抗議の言葉は彼の口に飲み込まれた。

彼女が彼の誘惑に屈しそうになった時。

突然、ドアの外からノックの音が聞こえた。

そして、知心の幼い声が、「ママ、ドア開けて。」

「上野卓夫。」

秋田結は急に我に返った。

上野卓夫を強く押しのけた。

上野卓夫は名残惜しそうに彼女を放し、深い瞳には、まだ炎が燃えていた。

「...」

「ママ、ママ。」

ドアの外で、知心はまだ呼んでいた。

秋田結は急いで返事をした。

そして彼に乱された寝間着を直し、急いでドアを開けに行った。

「ママ、今ママがいなくなる夢を見たの。」