温かい二部屋のアパートの中:
西村绘里はすぐにお茶を入れて持ってきて、甘奈にはぬるま湯を用意した。
西村绘里が部屋着に着替え、全体的に柔らかい雰囲気になっているのを見て、藤原海翔は思わず自慢げに言った。「绘里ちゃん、甘奈が俺はかっこいいって言ったよ」
西村绘里は普段はちょっとふざけた感じの藤原海翔が、今はまるでお菓子をねだる子供のようになっているのを見て、唇を引き締めて反問した。「甘奈、藤原おじさんとTfboyとどっちがかっこいいと思う?」
「ママ、こんな考える価値のない質問はしないでください」
甘奈は正義感あふれる様子で答え、その後、確信を持って言った。「もちろん私たちのTfboyよ。私はファンだもん。ママ、テレビつけて、88チャンネルにして。うーん、毎晩9時8分に彼らのコンサートがあるの」
「わかったわ、ママ知ってるよ」
藤原海翔:「……」
藤原海翔は最初、西村绘里に傷つけられたと感じ、やっと自分の心を温めてくれる存在を見つけたと思ったのに、見つけたのは単なる癒し系だけでなく、小さな腹黒だった。
さっきまで自分のことをかっこいいと褒めていたのに、一瞬で手のひらを返した。
藤原海翔は口角を激しくけいれんさせながらも、まだ事実を信じようとせず、「甘奈、さっきおじさんがかっこいいって言ったじゃない」
「おじさん、うーん、普通にかっこいいよ。そうそう、私たちのTfboyはいつも頑張ってるの。一緒に彼らのファンになりませんか?」
そう言いながら、甘奈の潤んだ大きな目がキラキラと輝いて、とても明るかった。
藤原海翔は苦笑し、西村绘里は自分の口元の笑みを必死に抑えながら、眉を上げて意地悪く言った。「藤原三郎、Tfboyに勝てるようになってから、私にかっこいいかどうかの話をしてね」
藤原海翔:「……」
打撃を受けた。
藤原三郎のこの様子を見て、西村绘里の心の霧が少し晴れ、少し気分が良くなった。黒田真一への対応を考えていたところだった。
今日、黒田真一を置いて直接藤原海翔と一緒に行ったことは、黒田真一の頭上に少し緑を添えたことになる。
……
西村绘里と藤原海翔は甘奈と一緒にソファに座ってテレビを見ていた。歳月は二人の上にあまり多くの痕跡を残していなかったが、今はいくらか物は同じでも人は変わってしまった。考えた末、西村绘里から口を開いた: