本当に可愛すぎる。
うん、やはり、女の子は多かれ少なかれイケメンが好きなものだ。
黒田真一はこれが初めて自分を疑問視することになった。
「君のクラスメイトの明くんは他に何を言ったの?」
「うーん...他にもたくさん言ってたよ...へへ、おじさん、次会ったときに全部教えてあげるね...」
「いいよ」
「そうだ、おじさん、今日電話したのは、今日は火曜日で、日曜日にはボーイのコンサートがあるって教えたかったの」
黒田真一:「...」
そう、覚えている。小さな女の子とコンサートに行く約束をしていた。
黒田真一は薄い唇を少し引き締め、甘奈の甘くて可愛らしい声を聞きながら、静かに言った:「約束を忘れないように思い出させてくれたのかな?」
「そうだよ...おじさん、私のママと私のおじさんも一緒に行くんだよ」
黒田真一の黒い瞳が少し動いた。彼は甘奈のママに対して、ずっと非常に感心していた。
結局、現代社会において、シングルマザーが一人で子供を育て、しかもこんなに立派に育てるというのは。
当然、尊敬に値する。
特に再婚もせず、明らかに子供を最優先にして、自分の幸せを二の次にしている。
「わかった」
「おじさん、あと二つ言いたいことがあるの」
「うん?」
電話の向こうで小さな女の子が言いよどんでいる様子を聞いて、黒田真一は優しく言った:「大丈夫だよ、言ってごらん」
体を回して、視線はさりげなくバスルームの方向に向けられた。バスルームからは、水の音と女性が入浴している姿が見えた。
ただし、処理されていて、彼にはシルエットしか見えなかった。
湯気が立ち込め、バスルームの中がどんな美しい光景なのか想像させられる。
黒田真一の薄い唇がかすかに上がった。美人の入浴後の姿を想像するだけでも期待に胸が膨らむ。
「おじさん、コホンコホン...あのね、何事も先着順が大事だよね?」
「もちろん...」
「ハハハ、さすがはカッコいい社長さん、超イケてる。実は言いたかったのは、あのね、おじさんが副団長になる前に、私のもう一人のおじさんが先に副団長になってたんだ」
黒田真一:「...」
突然、自分とそのおじさんは同志のような気がした。
明らかに苦楽を共にする仲間という意味合いがある。
こんなにも小さな子に騙されて入団してしまうとは。