第192章 甘奈が黒田さんに電話をかける2更(8)

二人の副団長?

どちらもかっこいい。

つまり、自分は実力で勝ったわけではなく、ただ顔がいいだけ?

これまで黒田真一はいつも実力で全てを勝ち取ってきたが、初めて純粋に容姿だけで勝利した。

しかも3歳の子供の審美眼によるものだ。

黒田真一は薄い唇が思わず上向きに曲がり、口角をすぼめた。

「うん、小さな子、君が私に言いたかった二つ目のことは何?」

「うーん、あとはママのことだよ、おじさん、私のママのボーイフレンドになってくれる?」

黒田真一:「……」

ボーイフレンド?

黒田真一は電話の向こうの甘奈の突拍子もない言葉を聞いて、唇をすぼめ、珍しく真剣な表情になった。

「甘奈、おじさんはもう妻がいるんだよ。」

うん、その妻は名ばかりで実体がなく、他人同然だが、否定できないのは、今や西村绘里が自分の心の中で多かれ少なかれ自分の生活全体に影響を与え始めていることだ。