第205章 黒田奥様が黒田さんを一晩中予約する2更(3)

西村绘里のあの一蹴りは、完全に自分の将来の性生活のことを考えていなかった。

……

西村绘里は黒田真一が困った様子を見て、気分がかなり良くなった。

黒田グループのビルの下に着くと、村上秘書は恭しく西村绘里が昨日着ていた作業服を渡した。

「西村さん、すべてクリーニングが済んでいます。お着替えいただけます。ドレスの方は、お着替えになったら袋に入れて後部座席に置いておいてください。私が処理します。」

「わかりました、ありがとう、村上秘書。」

「当然のことです。」

西村绘里は袋の中の清潔になった作業服を見て、何かを思い出したように、自分の手首のブレスレットと首のネックレスを外し、黒田真一に渡した。

「黒田社長、アクセサリーをお返しします。」

黒田真一は手のひらにある高価なアクセサリーを見た。どれも一つ一つが億を超える価値があった。

西村绘里がそのうちの一つの宝石だけを取っても、おそらく一生働かなくても極めて良い生活を送れるだろう。

西村绘里はこういったことに関しては、決して貪欲ではなかった。これは自分が彼女を非常に称賛している点だった。

うーん……

この女性は、お金は好きだが、それを得る方法には筋を通している。

「わかった。」

黒田真一は最初、西村绘里に持っておくように言おうと思ったが、彼女がさまざまな方法で断ることを知っていたので、そのまま淡々と受け取った。

西村绘里は黒田真一の平然とした様子を見て、少し考えてから小声で口を開いた。

「黒田社長、一つお願いしてもよろしいでしょうか?」

「ああ、言ってみろ。」

「実はですね……」

西村绘里は唇を舐め、少し言い出しにくそうにしていたが、黒田真一のような人と一緒にいるなら、細かいことにこだわらなければならない。

「昨日の夜、私は藤原お爺様の誕生祝いにあなたに同行しましたよね?」

「ああ。」

黒田真一は視線を西村绘里の柔らかく白い顔に落とし、女性の次の言葉を待った。

西村绘里は満足げに唇を曲げ、続けて言った。「黒田社長、昨日は火曜日で、通常の勤務時間です。私の通常の勤務時間は朝9時から午後5時か6時の間ですよね。つまり、6時以降の時間はすべて勤務時間外です。でも、私はあなたと一緒にお爺様の誕生祝いに参加しました。これは残業と見なされませんか?」