やっぱり子供だ。
それもこんなに可愛いロリータ。
まだ3歳に過ぎない。3歳の子供で、甘奈のようにこんなに機転が利いて、人に好かれる子は珍しい。
短い時間の触れ合いは、黒田真一にとっても、全く足りないものだった。
なぜだろう……
ただ彼女と一緒にいる時間が愛おしくてたまらない。
世界全体が明るくなったように感じる。
そして、黒田グループに出勤したくなくなり、ただ彼女と一緒にいたいだけだ。
黒田真一はしゃがみ込み、哀れっぽく鼻をすする甘奈を見つめ、優しい声で言った。「うん、僕も君と別れたくないよ。本当に別れたくない。甘奈、いい子だ、もう泣かないで。」
「わたし……うぅ……泣いてないよ、わたしは男の子だもん、ママを守らなきゃいけないの、わたし……泣きたくない、うぅ、パパ、わたし本当に泣いてないよ。」
黒田真一:「……」
明らかに小さな顔はすでに涙でぐしゃぐしゃになっているのに、小さなロリータは彼の前で真剣に自分は泣いていないと強調している。
黒田真一は思わず微笑み、小さなロリータが本当に可愛すぎると感じた。
しかし、可愛さの一方で、深い心の痛みもあった。
この姿の甘奈を見ると、まるで自分が小さかった頃を見ているようだった。
だが、甘奈は自分よりもずっと強かった。
黒田真一は手を上げ、甘奈を直接抱きしめた。
「いい子だね……パパは君が泣いていないことを知っているよ。うん、パパはずっと知っていた。」
黒田真一に抱きしめられ、パパの匂いを嗅ぎながら、甘奈は我慢できずに大声で泣き出した。「うぅ、あなたと別れたくない、まるで夢みたい、パパ、夢が覚めたら、怖いよ。」
本当にパパがママと私のそばにいてくれたらいいのに。
黒田真一の表情が暗くなり、大きな手で泣きじゃくりながら上下する小さなロリータの背中をなでて、彼女の感情を落ち着かせながら、静かに言った。
「今日は木曜日だよ。日曜日にボーイのコンサートに行くって約束したでしょ?その時にまた会えるよ。サプライズを用意するから、いい?」
サプライズについて話しながら、黒田真一は大きな手で優しく甘奈の目尻の涙を拭いた。
小さなロリータの目は元々大きくて潤んでいたが、今は泣いて赤くなり、まるで小さなウサギの目のようになっていた。
3歳の子供がこんなに可愛いなんて、思ってもみなかった。