第240章 黒田奥様を壁ドン2更(1)

やっぱり子供だ。

それもこんなに可愛いロリータ。

まだ3歳に過ぎない。3歳の子供で、甘奈のようにこんなに機転が利いて、人に好かれる子は珍しい。

短い時間の触れ合いは、黒田真一にとっても、全く足りないものだった。

なぜだろう……

ただ彼女と一緒にいる時間が愛おしくてたまらない。

世界全体が明るくなったように感じる。

そして、黒田グループに出勤したくなくなり、ただ彼女と一緒にいたいだけだ。

黒田真一はしゃがみ込み、哀れっぽく鼻をすする甘奈を見つめ、優しい声で言った。「うん、僕も君と別れたくないよ。本当に別れたくない。甘奈、いい子だ、もう泣かないで。」

「わたし……うぅ……泣いてないよ、わたしは男の子だもん、ママを守らなきゃいけないの、わたし……泣きたくない、うぅ、パパ、わたし本当に泣いてないよ。」

黒田真一:「……」

明らかに小さな顔はすでに涙でぐしゃぐしゃになっているのに、小さなロリータは彼の前で真剣に自分は泣いていないと強調している。

黒田真一は思わず微笑み、小さなロリータが本当に可愛すぎると感じた。

しかし、可愛さの一方で、深い心の痛みもあった。

この姿の甘奈を見ると、まるで自分が小さかった頃を見ているようだった。

だが、甘奈は自分よりもずっと強かった。

黒田真一は手を上げ、甘奈を直接抱きしめた。

「いい子だね……パパは君が泣いていないことを知っているよ。うん、パパはずっと知っていた。」

黒田真一に抱きしめられ、パパの匂いを嗅ぎながら、甘奈は我慢できずに大声で泣き出した。「うぅ、あなたと別れたくない、まるで夢みたい、パパ、夢が覚めたら、怖いよ。」

本当にパパがママと私のそばにいてくれたらいいのに。

黒田真一の表情が暗くなり、大きな手で泣きじゃくりながら上下する小さなロリータの背中をなでて、彼女の感情を落ち着かせながら、静かに言った。

「今日は木曜日だよ。日曜日にボーイのコンサートに行くって約束したでしょ?その時にまた会えるよ。サプライズを用意するから、いい?」

サプライズについて話しながら、黒田真一は大きな手で優しく甘奈の目尻の涙を拭いた。

小さなロリータの目は元々大きくて潤んでいたが、今は泣いて赤くなり、まるで小さなウサギの目のようになっていた。

3歳の子供がこんなに可愛いなんて、思ってもみなかった。