柊:「……」
ステージの下では、ファンの悲鳴が響き渡っていた。
この甘奈ちゃん、みんなの本音を言い当てたんだよね。
「あぁ...なんて幸運...彼女は柊を誘惑してるの?きゃあああ...」
甘奈は美しい瞳を輝かせ、柊のこの様子を見て、さらに期待に胸を膨らませていた。
まぁ、近くで見ると、本当にかっこいいわ。私、好きになっちゃいそう。
……
VIP休憩エリア:
西村绘里と黒田真一は、小さな女の子が直接柊に彼氏になってほしいと言ったのを聞いて、口元が痙攣した。
ステージ上では、無数のスポットライトが小さな女の子に当たっていた...彼女はどこからか見つけてきた大きなサングラスで顔を隠してクールに装っていたが...それでも繊細な顔立ちがはっきりと見て取れた。
西村绘里は本当に恥ずかしく感じていた...
この甘奈がボーイやEXOを彼氏に選ぶと言うたびに、自分の心の中では笑うべきか泣くべきか分からなくなっていた。
さっき、小さな女の子がステージに上がった時、本当に急いで飛び出してしまったから...そうでなければ...自分はきちんと注意しておくべきだった。
西村绘里は完全に混乱していた...
本当に波乱続きだ。
黒田真一は目を細めた...
ステージ上の小さな女の子を見て、なぜか...甘奈が彼氏を探すという話を聞くのが好きではなかった。自分はなんとなく...嫉妬しているような気がした。
くそっ...
あの三人の小僧が承諾しようものなら...絶対に許さない。
藤原海翔は口元を歪めた...一番愛してるって言ってたのに、自分は本当に信じていた...まさか小さな女の子に優しく騙されるとは。
……
ステージ上:
柊は小さな女の子の潤んだ大きな瞳を見つめ、唇の端を上げた。繊細な顔立ちで、少年ではあるが、見る人に春風のような心地よさを感じさせた。
「いいよ、問題ない」
もともと子供だし、子供の言うことなんて、もちろん本気にしないものだ。
柊の言葉が出るや否や、ステージ下のファンたちは次々と悲鳴を上げた。
あぁぁぁ...
ダメダメ、私の彼氏になってよ。
うぅぅぅ...
甘奈は満足げに唇を曲げ、柊の頬に近づいてチュッとキスをした。
「はい、じゃあ柊さん、あなたは私の1番彼氏ね。もうハンコ押しちゃったよ...」
柊:「……」