第326章 パパとママは知り合いなの?2更(9)

有栖川:「……」

有栖川は理解した……

この小さなロリータは、彼氏を量産する機械なのか?

自分たち三人全員を彼氏にするつもりなのか?

有栖川の口元が数回痙攣した。

小さなロリータの潤んだ大きな瞳は明るい光を放ち、とても魅力的で、艶やかで、まるで花のようだった。

「もちろん問題ないよ」

「やったー!じゃあ、有栖川さんにもハンコを押しますね」

甘奈は満足げに唇を曲げ、つま先立ちになって、有栖川の頬にもしっかりとキスをした。

有栖川:「……」

小さなロリータの唇は柔らかく、綿菓子のようだった。

うん……とても可愛いな。

……

VIP休憩室:

西村絵里は恥ずかしさのあまり、ステージに駆け上がって小さなロリータを抱き下ろしたいと思った。

本当に恥ずかしすぎる。

甘奈……

もう十分だよ。

自分の娘だと言うのは……

自分でも恥ずかしいと感じるよ。

公然と男性を誘惑するなんて……

なんてこと……

こんなテクニック、一体誰が教えたのかしら。

西村絵里は完全に混乱していた。

黒田真一は黒い瞳を細めた……

今後、小さなロリータにしっかりと教えなければならない……男性は自分一人だけにキスしていいのであって、他のどんな男性もダメだということを。

ダメだ!

藤原海翔:「……」

甘奈は彼らをただ弄んでいるだけ……

甘奈が一番好きな人は、自分だ。

うん……なぜなら甘奈は坊ちゃまの甘奈ちゃんだから。

……

甘奈は嬉しそうに有栖川にキスを終えた……

あらら……

実は私、もう一度抱きしめてほしいな。

でもママが言ってた、女の子は慎み深くあるべきだって……

ああああ、彼らは私のアイドルなんだよ、何年も好きだったんだから、甘奈は本当に飛びついて、また飛びついて、さらに飛びつきたいの。

小さな口をぱくぱくさせながら……

慎み深く!

甘奈は何度も何度も心の中で唱え、やっと小さな唇を尖らせながら、最後の一人である西園寺に向かった。

「西園寺さん……」

「承諾して、承諾して!」

ステージ下の女性ファンたちは、いつの間にか甘奈のファン応援団になっていた。

甘奈が当然三人のイケメン全員を逃さないことを知っていたので、興奮して叫んでいた。

甘奈は小さな唇を尖らせた……

あらまあ、私、恥ずかしくなっちゃった。