有栖川:「……」
有栖川は理解した……
この小さなロリータは、彼氏を量産する機械なのか?
自分たち三人全員を彼氏にするつもりなのか?
有栖川の口元が数回痙攣した。
小さなロリータの潤んだ大きな瞳は明るい光を放ち、とても魅力的で、艶やかで、まるで花のようだった。
「もちろん問題ないよ」
「やったー!じゃあ、有栖川さんにもハンコを押しますね」
甘奈は満足げに唇を曲げ、つま先立ちになって、有栖川の頬にもしっかりとキスをした。
有栖川:「……」
小さなロリータの唇は柔らかく、綿菓子のようだった。
うん……とても可愛いな。
……
VIP休憩室:
西村絵里は恥ずかしさのあまり、ステージに駆け上がって小さなロリータを抱き下ろしたいと思った。
本当に恥ずかしすぎる。
甘奈……
もう十分だよ。
自分の娘だと言うのは……
自分でも恥ずかしいと感じるよ。
公然と男性を誘惑するなんて……
なんてこと……
こんなテクニック、一体誰が教えたのかしら。
西村絵里は完全に混乱していた。
黒田真一は黒い瞳を細めた……
今後、小さなロリータにしっかりと教えなければならない……男性は自分一人だけにキスしていいのであって、他のどんな男性もダメだということを。
ダメだ!
藤原海翔:「……」
甘奈は彼らをただ弄んでいるだけ……
甘奈が一番好きな人は、自分だ。
うん……なぜなら甘奈は坊ちゃまの甘奈ちゃんだから。
……
甘奈は嬉しそうに有栖川にキスを終えた……
あらら……
実は私、もう一度抱きしめてほしいな。
でもママが言ってた、女の子は慎み深くあるべきだって……
ああああ、彼らは私のアイドルなんだよ、何年も好きだったんだから、甘奈は本当に飛びついて、また飛びついて、さらに飛びつきたいの。
小さな口をぱくぱくさせながら……
慎み深く!
甘奈は何度も何度も心の中で唱え、やっと小さな唇を尖らせながら、最後の一人である西園寺に向かった。
「西園寺さん……」
「承諾して、承諾して!」
ステージ下の女性ファンたちは、いつの間にか甘奈のファン応援団になっていた。
甘奈が当然三人のイケメン全員を逃さないことを知っていたので、興奮して叫んでいた。
甘奈は小さな唇を尖らせた……
あらまあ、私、恥ずかしくなっちゃった。