第383章 黒田真一は私の夫1更(1)

西村絵里は甘奈がもう十分だと本当に思った。

これは...ママを困らせようとしているのではないか。

西村絵里はオフィスの外に立ち、もう聞いていられなかった。甘奈ちゃんは今、どんどん話がエスカレートしていた。

このままでは、単なる恋人同士という話ではなくなり、小さなロリータはきっと直接、弟が欲しいなどと言い出すだろう。

西村絵里は思わずドアをノックした。黒田真一は入り口から音が聞こえてくると、薄い唇を引き締めた。

「甘奈、ママが来たよ」

甘奈は黒田真一の確信に満ちた言葉を聞いて、小さな唇を尖らせて反論した。「うーん、パパ、違うよ。ママは駐車場で待つって言ったよ」

「君のママは...おそらく早めに君を家に連れて帰りたいから、先にオフィスに迎えに来たんだよ」

西村絵里:「...」

本当に、何事も黒田真一から隠せないのだ。