第382章 ママはパパの彼女2更(12)

「うん、パパが一番よ……パパ大好き」

甘奈は興奮して黒田真一の胸に擦り寄っていた。初めての見知らぬ環境で、多かれ少なかれ緊張していた。

「大丈夫だよ、ここにあるものは何でも遊んでいいんだ……後で誰かがおもちゃや食べ物を持ってきてくれるよ……」

「やったー」

村上秘書はつばを飲み込み、弱々しく尋ねた。「黒田社長、これは……」

「見ての通りだ」

村上秘書:「……」

社長のお子さん?

ママ……

午前中に西村絵里が甘奈を抱いていたことと合わせて考えると。

村上秘書は愕然とした。この甘奈は西村絵里の子供なのか?

一体何が起きているのだろう。

村上秘書はますます混乱した。

「社長、まず下に通達してから、甘奈さんをお連れします」

「ああ」

……

黒田真一の午後のスケジュールは非常に忙しかった。甘奈を村上秘書に適切に預けた後、すぐに会議室へと向かった。