第395章 旦那様と呼んでみて2更(3)

へへ……

自分は虫歯になっただけだよ。

黒田真一は甘奈の髪を優しく撫でながら、愛情を込めて言った。

「大丈夫……これからパパが養ってあげるよ。甘奈もママも、パパが養うから。」

「やったー。」

「うん……でも甘奈はパパを手伝わないといけないよ。いつもパパと同じ側に立って。そうすれば……ママも私たちの言うことを聞いてくれるかもしれない。そうだろう?二対一……僕たちは一つのチームだから、少数は多数に従うものだよ。」

黒田真一は自分が子供を悪い方向に導いていることを認めていた。

今ここで甘奈を誘導するなんて、本当にひどいことだ。

「うーん、でもパパ、どうして手伝わなきゃいけないの?理由を教えてよ。」

甘奈も簡単には騙されず、まず理由を聞いてから決めるつもりだった。

もちろん、パパのことはとっても大好きだけど。

黒田真一の黒い瞳が魅惑的に輝いていた。

「甘奈ちゃん……ほら、もうこんなに大きくなったのに、ママにチームに入ってって言うたびに、ママは同意してくれた?」

「ううん……」

「でもパパに言ったら、パパはすぐに同意したでしょう……この理由では足りない?僕たちは仙台市ボーイファンクラブの会長と副会長なんだから、団結すべきじゃない?」

黒田真一は諭すように言った。小さな女の子にとって、このファンクラブは最も重要なことだった。

甘奈はニンニクをつぶすように何度も頷いた。

「うん、うん、全部パパの言う通りにするよ。」

黒田真一:「……」

黒田真一は満足げに口角を上げ、素直に言うことを聞く小さな女の子の姿が大好きだった。黒い瞳を細め、廊下から出てくる西村绘里のスリムな姿を見て、薄い唇を開いた。

「さあ、ママが来たよ……」

「うん。」

甘奈はすぐに姿勢を正し、まるで西村绘里を売ったような様子は全く見せなかった。

西村绘里が助手席に座ると、甘奈が明るく笑っているのが見えた。

「ママ……」

「ふーん……この裏切り者。」

「あらあら、私はまだ3歳の子供なのに、ママはどうして子供に怒るの?うちのママは、世界で一番美しくて、一番可愛くて、一番寛大なママなんだよ。」

西村绘里は小さな女の子のお世辞を聞いて、苦笑した。

うん、小さな女の子の勝ちだ。

西村绘里は思わず微笑み、優雅に車を運転する男性を見て、静かに言った。