第416章 夫婦同心その利は金を断つ2更(3)

「うん。」

西村绘里のこの小さな薄情者……

奥様……

うん、心地よい響き。

「村上秘書……今月は出張ご苦労様でした。月初めに会計部で3万元のボーナスを受け取ってください。」

「はい、ありがとうございます、黒田社長。」

村上秘書は大満足だった。まあ……甘い言葉を言えば昇給できるなんて、本当に気持ちいいことだ。

……

西村绘里は村上秘書が黒田真一に何を言ったのか知らなかったが、村上秘書が車から出てきた時、黒田真一の口角が上がっているのを明らかに見ることができた。

しかも、機嫌が良さそうだった。

村上秘書に至っては、まるで宝くじに当たったかのように、春風得意で眉を輝かせていた。

西村绘里は唇を噛んだ……そして目の前のリンカーンが、駆けつけたイタリア現地のドライバーによって運転されていくのを見た。別れ際、黒田真一の流暢なイタリア語が耳元で響くのが聞こえた。