第414章 夫婦同心その利は金を断つ2更(1)

時々、香坂悠生は本当に幼稚すぎる。

西村絵里は口元を引きつらせた……

香坂悠生がまだこの件にこだわっていると聞いて、本当に頭が痛い。

結局……

自分と黒田真一が名ばかりの関係であろうと、あるいは他人同然であろうと。

あるいは愛し合っていようと。

自分と彼は法律上の夫婦なのだ。

西村絵里が予想していなかったのは、香坂悠生が自分と黒田真一の関係を認めることだった。

西村絵里は隣の黒田真一を見ることなく、冷静に言った。「悠生……それがどうしたの?」

香坂悠生はまるで一筋の希望を見つけたかのようだった。西村絵里と黒田真一の間に愛がなければ、もし名目上の夫婦に過ぎないのなら、自分と彼女にはまだチャンスがある。

この期間は、自分にとって最も苦しい日々だった。西村絵里がいなければ、人生が暗闇に包まれたように感じた。