第434章 甘奈に弟を作る2更クライマックス(2)

今日の交渉案件について、黒田真一はカーロと黒田グループの舵取りとして、道理上は出席すべきだったが……

直接西村绘里に参加させることにした……

結局のところ、彼は西村绘里の潜在能力に、大きな期待を抱いていた。

うん、自分が寝たいと思う女性は、こんなにも優秀なのだ。

こんなにも、目が離せないほどに。

「ゲイル、良い取引だ」

黒田真一は先に大きな手を差し出した。黒田グループは自分の助けなしでも、この協力案件を獲得できた。その実力はすでに注目に値するものだった。

まさにボーンの顔に強烈な平手打ちを食らわせたようなものだ。

ボーンは顔色が少し悪かったが、それでも口元に微笑みを浮かべた。

「ええ……黒田社長名義の黒田グループ、カーロと協力できるのは、私の光栄です」

黒田真一はまだ三十歳になったばかりだが、彼から発せられる強大なオーラは人を圧倒し、ゲイルも深く震撼させられたと感じた。

このボーンは、見たところ、カーロと協力するしかないようだ。

もし取って代わろうとするなら、その実力はまだまだ足りないのだ。

そう考えながら、ゲイルは表面上の笑みを浮かべた。

……

西村绘里は黒田グループの社員たちと会議室を出て、口元に微笑みを浮かべた。

「ちょっとトイレに行ってきます」

「はい、西村さん」

……

西村绘里は皆の視線が集まる中、慌ててトイレの方向へ向かい、トイレに入ると深呼吸した。

うーん……

自分はなんと成功したのだ。

心の底からの喜びを抑えきれない……

事実が証明したように、自分は上条涼太というペンネームがなくても、成功できるのだ。

黒田真一……

自分は彼に見せつけることができた。

西村绘里は素早く冷水で顔を洗い、トイレを出ると、カメロン氏がすでに長い間待っていることに気づいた。

「西村さん、今夜ボーンが宴会を開いて皆様をもてなしますが、ご出席いただけますでしょうか?」

西村绘里はそれを聞いて、唇を噛み、心の中では本能的に拒否したいと思った。

自分は言語交流ができない……英語しか話せないし、ここはイタリアだから、流暢なイタリア語が飛び交うだろう。それに、職場では自分の言葉に責任を持たなければならない。

それに……一人で静かに景色を楽しめるのに……なぜ宴会に参加して窮屈な思いをしなければならないのだろう?