申し訳ありませんが、お掛けになった電話の電源が切れています。後ほどおかけ直しください。
黒田真一:「……」
村上秘書はずっと黒田真一の携帯が振動するのを静かに待っていた。案の定振動し、心の中で大喜びした。
エマ、自分は本当に賢いな。
なんと、西村さんが黒田社長にメッセージを返信したじゃないか。
ただ……
なぜ黒田社長のハンサムな顔に霞がかかっているのだろう……
怒りの兆候のようで、村上秘書はすぐに心が虚になった。
「ゴホゴホ、黒田社長、効果はどうですか?」
「村上秘書、勤務時間中に仕事以外のことを私と話すとは、今月のボーナス半減だ。」
村上秘書:「……」
確かに西村さんは返信したのに。
そう思うと、村上秘書は思わず悔しそうに言った。
「黒田社長、西村さんは返信しましたよ……私の方法は効果がありましたよ。」