自分は浴室で簡単に確認したところ、本当に全身、男の残した情事の痕跡だらけだった。
黒田真一はきっと犬属性なんだわ。
そう……間違いない。
そう思いながら、西村絵里は黒田真一に対して嫌悪感を抱いた。
……
「パパ、ママが来たよ……」
甘奈は後ろにいる西村絵里を見て、思わず興奮して叫んだ。
西村絵里は口元に微笑みを浮かべ、父娘のいる方向へ歩いていった。
黒田真一が薬を塗ってくれたおかげで、自分はだいぶ良くなっていた。
でも全身が酸っぱくて力が入らない……
まるで自分の体じゃないみたいだった。
昨夜の男がどれほど激しかったかが分かる。
西村絵里がソファに座ると、甘奈は興奮して言った:「パパ、ちょっと離して、ママを抱きしめたいの。」
黒田真一はそれを聞いて、優しく言った:「甘奈ちゃん、ママは昨夜とても疲れたから、今は抱っこできないんだよ……」