自分は口が達者だと言っているのに、毎回……小さなロリータに騙されてしまう。
しかし、それを楽しんでいる自己がいる。
黒田真一は黒い瞳を細め、大きな手で西村絵里の小さな手を握り、口を開いた。
「行こうか、ヨットに乗ろう。」
「うん。」
西村絵里は二人の親密に絡み合った指に視線を落とし、不自然に目をそらした。
とても親密で……
しかも、指は心につながっている。
……
甘奈はこれまでの人生で初めてヨットに乗った。
黒田真一の腕の中で大はしゃぎしている。
黒田真一は小さなロリータをしっかりと抱きしめ、彼女が怪我をしないように確認している。
青い海水は非常に透明で、西村絵里はほとんど海の中を泳ぐ魚を見ることができた……
とても美しい自然の景色。
黒田真一がここにバケーション別荘を購入したのは、本当に最高の選択だった。
西村絵里はまるで自分全体が自然に包まれているような感覚を覚えた。
「パパ……いつまた水泳を教えてくれるの?」
甘奈は黒田真一を見つめ、甘えた声で尋ねた。
「後でね、パパが甘奈を海で遊ばせてあげるよ。」
「やったー……パパ最高!……私、ビキニ着るんだよ、とってもかわいいビキニ。」
西村絵里:「……」
甘奈はまだ小さいのに……小さな肌着を着るのが一番なのに、ビキニだなんて……
「いいよ、パパは君とママのために用意してある。」
西村絵里:「……」
なに……
西村絵里は美しい瞳を震わせた。自分は水が苦手なのに、また泳ぐなんて、黒田真一は冗談を言っているのだろうか?
西村絵里が黒田真一の熱い視線に気づくと、彼が明らかに何かを暗示していることがわかった。
黒田真一……
本当にもう十分だ。
「やったやった、パパ最高!……ママ、後で絶対着ようね、写真撮るの忘れないでね。そうしたら、ひいおじいちゃんに見せたり、藤原おじさんに見せたり、ボーイにも見せたりするの……」
「ママ、あなたの写真も、彼らに送るからね……」
「それは必要ないよ、甘奈。ママの写真は、パパが一人で家で個人的に鑑賞するだけでいいんだ。」
言い終わると、黒田真一は薄い唇に妖艶な笑みを浮かべ、大きな手を伸ばして西村絵里の細い腰を直接抱き寄せた。
西村絵里:「……」
黒田真一……
彼は本当に……
スケベだ。