第505章 パパとママの夜勤1更(6)

西村絵里:「……」

話す方は何気なく、聞く方は意味を汲み取る。

小さなロリータは以前、自分にパパが帰ってくることを望むとはほとんど言わなかった。

今は……おそらくあまりにも幸せすぎて、思わず口に出してしまったのだろう。

西村絵里は小さな手を握りしめた……

「うん……」

「ママ、パパのこと好き?」

西村絵里は甘奈の質問に美しい瞳を見開き、一瞬どう答えればいいか分からなくなった。

自分は黒田真一を愛しているのか?

西村絵里は唇を曲げ、美しい瞳に一筋の寂しさが過った。

自分は愛することができない……

だから、愛することができないので、今は愛しているかどうかという問題を考える必要もない。

「うーん……子供は大人のことに口を出さないの。」

「うーん……わかった……ママ恥ずかしがってるんだね。」

西村絵里は小さなロリータにからかわれて仕方なく、小さな手を伸ばして小さなロリータの世話を続け、遠くから黒田真一も濡れそぼって自分の方に歩いてくるのを見て、自ら手を伸ばしてバスタオルを渡した。

「拭いて、風邪ひかないでね。」

「ああ。」

黒田真一は自ら手を上げて女性から受け取り、西村絵里がビキニを着ているのに海に入っていないのを見て、自ら口を開いた。

「甘奈ちゃん、ここで少し待っていて。何か必要なことがあれば、このベルを鳴らせば誰かが来て面倒を見てくれるよ。パパはママに泳ぎを教えるから。」

西村絵里:「……」

必要ないよ。

西村絵里が断る暇もなく、小さなロリータはすでに甘い声で自ら進んで承諾していた。

「やったー。」

西村絵里は黒田真一に直接抱きかかえられ、海の方向へ歩いていった。

西村絵里は思わず驚きの声を上げた。

「黒田真一……私……私無理。」

「大丈夫、教えるから。」

黒田真一は西村絵里を抱えて浅瀬の方へ歩いていき、ちょうど波が押し寄せてきて、西村絵里の腰のあたりまで水が来た。

西村絵里は海に抱かれ、以前プールの水は静止していたので、胸に圧力を感じるものの、実際はそれほど悪くなかった……

しかし、今は波が次々と押し寄せてきて、自分は黒田真一の首にしがみつくしかなく、うっかりすると波に流されてしまうのではないかと恐れていた。

「黒田真一……」

「ん?」

西村絵里は思わず口を開いた。

「私……私無理だよ。」