第508章 夜勤が足りなければ朝勤で続ける2更(1)

西村絵里は黒田真一に抱かれたまま寝室に入った。男はいつも強権主義で、少しの反論も許さなかった。

西村絵里は落ちないように、小さな手で男の首に腕を回すしかなかった。

この城の中の各部屋は、本当にそれぞれ異なっていた。広々とした寝室は、色彩の選択において古典的な薄緑色を主調とし、白い漆喰の線と組み合わせることで、寝室に清新さと自然さを醸し出し、人を心身ともにリラックスさせた。

精巧なシャンデリアと優雅なカーテンの組み合わせ、静かな部屋に寝室の灯りが灯ると、心の自然な帰属感が自然と湧き上がってきた。心が喜びに満ちる。

シャンデリアの光が西村絵里と黒田真一の上に美しく降り注ぎ、幻想的な雰囲気を醸し出していた。

不思議な既視感が心に漂っていたが、西村絵里はその時、何とも言えない感覚だった。