第513章 夜勤が足りなければ朝勤で続ける2更(6)

西村絵里と黒田真一は目を合わせ、小さな女の子が真剣な様子で話すのを見て、黒田真一は磁性のある声でゆっくりと口を開いた。

「甘奈、パパに少し時間をくれるかな。パパは必ず甘奈を満足させるよ、いいかな?」

「うーん...パパ大好き...パパ、頑張ってね。」

「ああ...」

黒田真一は小さな女の子の柔らかい体を抱きしめながら、この小さな存在の不思議さに感慨深くなった...

こんなに小さな子が、時には奇想天外な考えを持ち、思わず笑みがこぼれるけれど、それがたまらなく愛おしい。

甘奈の出現は、自分に多くの予想外のことをもたらしてくれた。

「じゃあパパ...ボーイフレンドたちに電話しに行くね...パパとママは弟を作るのを続けてね、昨日の夜の残業は大変だったでしょ?だから今日は朝から残業ね、バイバイ。」

西村絵里:「...」

西村絵里は小さな女の子が自分と黒田真一の間から身を起こし、それから苦労してベッドから降りるのを見ていた。彼女は嬉しそうに隣の部屋に電話をしに行った。

毎日...

甘奈は彼女のボーイフレンドたちに電話をかけるのだ。

ボーイは何万人もの前で公に認めたのだ...

それだけでなく、今ではテレビ中継で。

ボーイは数千万人、いや数億人の前で小さな女の子の身分を認めたのだ。

西村絵里は笑うべきか泣くべきか分からなかった...

小さな女の子の可愛さに思わず涙が出た。

「うーん、ちょっと見てくるわ...」

そう言って、西村絵里は眉間を軽くさすりながら、自分の上の薄い布団をめくってベッドから降りようとした。しかし、足が地面に着く前に、黒田真一の大きな手が彼女の細い腰をつかみ、彼女を自分の下に押し倒した。

「西村絵里...さっき甘奈が言ったじゃないか...朝から残業しろって。」

西村絵里:「...」

朝の残業でも夜の残業でも、それは小さな女の子の無邪気な冗談だ。

まさか本気にするわけがない。

西村絵里は苦笑いしながら...男性の深い黒い瞳の中に欲望が芽生えているのに気づいた。どうやら...冗談ではないようだ。

西村絵里は心の中で「まずい」と思い、ドキッとした。

「黒田真一...今は...朝よ...」

朝っぱらから、こんなことをするなんて。