第511章 夜勤が足りなければ朝勤で続ける2更(4)

西村絵里:「……」

傲慢な男。

でも初めて、傲慢な男がこんなにも魅力的になれることを知った。

西村絵里は軽く笑い、鼻をくんくんさせた……途端に眠気が消え、広々とした寝室を見回した。

シャンデリアのデザイン……

さらには家具の配置まで。

すべては以前自分がデザインした図面を参考にしていた。

西村絵里の美しい瞳がわずかに震えた……

最初は黒田真一に直接抱きかかえられて入ってきたので、あの時は心の中で緊張していた。

全く気にも留めなかった……ただ何となく見覚えがあるような感じがしただけ。

なるほど。

「気に入った?」

黒田真一は西村絵里が自分のした何かに感動した表情を見るのは初めてだった。大きな手を伸ばして西村絵里を抱き寄せ、薄い唇が少し上がった。

西村絵里は無意識に頷いた。

否定はしない……

とても感動した。

特にこのような島の上で、これほど大規模な内装工事は時間と労力を要するものだ。

黒田真一には十分な財力と物資があるとはいえ。

しかし、ここまで細部にこだわれる人は……

西村絵里はやはり感動せずにはいられなかった。

「黑田奥さん、気に入ってくれて良かった」

暖色系の灯りの下、女性の白い顔はとても愛らしく見えた。黒田真一は大きな手で西村絵里の細い腰を抱き、彼女を完全に自分の胸に引き寄せた。

千言万語を尽くしても……

気に入ってくれれば十分。

以前……自分が人に頼んで西村絵里のデザイン作品を探し出した時も、その素晴らしさに驚かされた。

設計図には色彩の指定はなかったが、室内装飾の図面からは温かみのある雰囲気が伝わってきた。

西村絵里の心の奥底にある温かい環境への憧れが見て取れた。

だから……その時、設計図を手に入れた後、いつかこの設計図が実物となって西村絵里の目の前に現れることを想像していた。

臨海別荘の主寝室は、西村絵里はすでに見ていた。

だから、サプライズを作るなら、ここに力を入れるしかなかった。

努力は報われるもの……

甘奈も気に入り、西村絵里も気に入った。

自分にとっては、それで十分だった。

「うん……」

男性の磁性のある声を聞き、淡々とした「うん」という言葉に、西村絵里の顔が少し赤くなった。

このまま静かに黒田真一の腕の中にいて、あまり抵抗せず……