「んん……」
西村絵里は黒田真一のキスで頭がくらくらした……
自分の体のキスマークは、いつも新しいものが古いものの上に重なっていた。
全く消えたことがなかった……
西村絵里は知らなかったが、実は黒田真一はそれほど強くキスしていなかった……ただ西村絵里の肌があまりにも繊細だったため、少し注意を怠るとすぐに跡がついてしまうのだ。
これについて……黒田真一もとても頭を悩ませていた。
西村絵里は思わず小さな手を伸ばして男の大きな手を握り、小さな声で言った。
「黒田真一……疲れた、もう……やめてくれない?」
黒田真一はその言葉を聞いて薄い唇を引き締め、下にいる女性を見つめ、女性の美しい瞳に宿る小さな懇願を見た。
そして女性のそのような弱々しい姿に火照りも収まった。
黒田真一は……自制心のある人間ではなかった。