西村絵里:「……」
まったく。
もっともらしい言葉をここまで言い切れるのは、黒田真一以外にいないだろう。
西村絵里は心の底から黒田真一に嫌悪感を抱き……不機嫌そうに口を開いた。
「わかったわ……もう何も言わないで、脱ぐわ」
「ああ、とても楽しみにしているよ」
黒田真一はさらりと頷き、女性の小さな手が自分の腰に触れるのを見つめていた。彼女が少し躊躇した後も、下ろすか下ろさないか迷っている様子を見て、口元の笑みを必死に抑えながら、何気なく大きな手を伸ばして西村絵里の小さな手を握った。
「指導してあげよう」
西村絵里:「……」
そして……心の準備もできないまま、男性が自分の小さな手を下へとゆっくり引っ張るのを見た……
「男性がトイレに行く場合、下着は少し下げるだけでいいんだ」
西村絵里は……目を閉じる暇もなかった。
西村絵里は完全に混乱していた……
西村絵里が一世紀ほど経ったように感じた後、男性が何気なく口を開いた。
「病室に戻るのを手伝ってくれ」
「はい」
西村絵里はトイレの水を流すボタンを押し、その後黒田真一を支えながら病室へと向かった……
……
やっとのことで黒田真一をベッドに座らせると、彼の精神状態と顔色は明らかに良くなっていた。
結局……基本的なトイレの問題が解決されたのだから、それまではずっと我慢していたのだ。
黒田真一は眉を上げて脇に置かれたチキンスープを見て、口を開いた。
「絵里、スープを飲ませてくれ」
「黒田さん、あなたはとても元気そうに見えるわ。こんなこと、私がする必要はないでしょう」
西村絵里は眉を上げ、不機嫌そうに言った。先ほどトイレでからかわれたことに対して、少し拗ねているようだった。
「うーん……今は腕を上げたり動かしたりするのに適していないから……君が私に食べさせるのがいいと思うよ。結局のところ、私は君を救うために怪我をしたんだから」