第637章 病室での甘い雰囲気2更新購読募集(3)

黒田真一の端正な顔は静かで、余計な表情はなく、とても冷淡で……人を寄せ付けない高貴な冷たさを漂わせていた……

……

西村绘里は黒田真一が電話を切るのを待ってから、自ら口を開いた。「黒田真一……状況はかなり深刻なの?」

黒田真一は西村绘里を真剣な表情で見つめ、無造作に言った。「村上秘書、最も新鮮なさくらんぼを西村绘里に持ってきてください。唇が乾いています……」

「はい、黒田社長」

これは……黒田社長はあまりにもわがままではないか。

明らかに奥さんが……仕事のことを聞いているのに。

はぁ……黒田社長は奥さんの唇が乾いているかどうかしか気にしていない。

まあ、なんて威厳があるんだろう、本当に完璧な良い男だね。

「うん……それから、もう二籠を甘奈の幼稚園に送って、彼女とお友達みんなで食べさせてあげて」

「わかりました……」

西村绘里:「……」

西村绘里は唇を噛み、村上秘書が去った後、黒田真一は自分の前のノートパソコンを脇に移し、大きな手を伸ばして自分に近づくよう合図した。

鷹のような目が眉をひそめるのを見て、西村绘里は無意識に近づき、小さな手を男の眉間に置き、真剣に男の顰めた眉を撫でた。

「うーん……もう少し真面目に……仕事の話をしましょう、黒田社長!」

「黒田社長」という一言で、二人の上下関係が明らかになった。

黒田真一はもともと職場でのセクハラ的な行為を非常に軽蔑していた。

しかし……そんな適切な女性が現れると、彼女を誘惑したい……抱きしめたい、キスしたい……抱きたい……

そう考えると、黒田真一の細長い黒い瞳がさらに細くなり、深い暗い光が閃いた。

「仕事の話をするなら……黒田奥さん、もし『黒田社長』という二文字を『旦那さん』に変えてくれたら、私の仕事への熱意はもっと高まるだろうね」

西村绘里:「……」

黒田真一に建設的なことを期待するのは……確かに無理だった。

西村绘里は泣きそうになり……思わず小さな手を伸ばして男の首筋の柔らかい肉を摘んだ……

しかし黒田真一が非常に怖がって首を引っ込めるのを見た……

西村绘里の美しい瞳が驚いた……