寝室内:
村上念美は甘く眠っていたが、藤原景裕は全く眠気がなかった。
一晩中眠れず、その間、藤原景裕は体の緊張に耐えられなくなり、一人でバスルームに行って冷水シャワーを浴びた。
結局、美人を抱いていては、誰だって我慢できないものだ。
ましてや...自分はまだ若く、彼女の前では自制心がゼロになってしまう。
藤原景裕が寝室に戻ると、自分の体が冷えていて村上念美が寒くなるのではないかと心配した。
藤原景裕は体が温まってから、積極的に村上念美を抱きしめ、とても満足した。
うん、藤原景裕、お前はそれだけの甲斐性か。
……
翌日:
村上念美の甘い眠りは木下麻琳に起こされた。
木下麻琳は服を村上念美に渡しながら、絶え間なく言った:「念美、あなたったら、もう9時半よ、まだ寝てるなんて...景裕はとっくに起きてるわよ。」
やばい、もう9時半か...
村上念美は手で眉間をこすりながら、あくびをした。
「うーん。」
村上念美は赤い唇を噛みながら、次回はアラームをセットしないと、また寝坊してしまうと思った。
「景裕はやっぱりあなたを大事にしてるわね。あなたがまだ寝てるのを見て、私たちに起こさせなかったけど、二人とも仕事があるでしょう。」
村上念美は木下麻琳の小言を聞きながら、急いで服を着て、軽く笑った。
久しぶりにお母さんの小言を聞いて、懐かしく感じた。
「ママ、わかったわ...」
……
昨夜はまだ大雨だったが、今日はすでに太陽が輝いていた。
村上念美は申し訳なさそうに急いで階段を降りると、木下麻琳はすでに豪華な朝食を用意していた。
藤原景裕は足を組んで優雅にソファに座り、全身から気品を漂わせていた。村上翔偉は藤原景裕と何かを話していたようで、明らかに興味深そうだった。
「念美、あなたと景裕は先に食べなさい。私とお父さんは病院に行くから。」
「わかった。」
村上念美は素直に頷いた。
……
村上念美がほぼ食べ終わったのを見て、藤原景裕は薄い唇を引き締めた。
「会社まで送るよ。」
「うん。」
村上念美は頷き、口角に微笑みを浮かべながら、急いで茶碗の朝食を食べ終え、藤原景裕の後ろについて行った。
「すみません、藤原さん、お待たせしました。」