え?一緒に?
村上念美は藤原景裕の言葉を聞いて、その場で固まってしまった。良くないだろう。一緒に浴室に行ったら、どうやって藤原景裕の目の前で睡眠薬を飲めばいいのか。
村上念美は唾を飲み込み、震える声で言った。「ダメ...」
言い終わって、それではまずいと思い、かすれた声で続けた。「私...私一人でできるから。」
村上念美がまだ言い終わらないうちに、彼女は藤原景裕に抱きかかえられ、浴室へと運ばれていった。
男の腕は非常に力強く、村上念美は男の腕に縛られたように身動きができず、ただ男に抱かれるままだった。
藤原景裕の顔が平静なのに比べ、村上念美は緊張で心臓がドキドキと止まらなかった。
...
浴室に着くと、藤原景裕は村上念美を脇のカウンターに座らせた。「ここで大人しく座っていなさい。湯を入れてくる。」