景山瑞樹の遊び心のある声が耳元に響き、村上念美はそれを聞いて頷いた。
「なかなか良かった...ちょっと気持ちいい...」
「彼らが社会的に破滅するところを見たい?」
村上念美:「...」
何?社会的破滅?村上念美はそこまで考えていなかった。彼女の気持ちはどちらかというと子供のような心理で、彼らが困っている姿を見るだけで、子供がお菓子を食べたときのように、とても気分が良かった。
「どういう意味?」
「見ていれば分かるよ」そう言うと、景山瑞樹はメッセージを送信した。間もなく、村上念美はドアの外から急ぎ足の音を聞き、その後、大勢のメディアと記者たちが画面に現れた。
村上念美:「...」
記者たちが部屋に殺到した後、部屋の乱れた様子を猛烈に撮影し始めた。村上念美はその場で顔色を少し変えた。彼女がぶりっ子だからではなく、佐々木文彦と佐々木萌那が破滅したという予感がしたからだ...
佐々木家も一緒に破滅するだろう。スキャンダルは...このような小さな家族にとって、間違いなく壊滅的な災難だ。上流社会の醜聞は常に人々の注目の的だった。村上念美は唇を引き締め、隣の景山瑞樹を見た。男がここまで徹底的にやるとは思わなかった。
「彼らはお前をいじめた...私はただ元本と利子を返しただけだ...私の行動にお前が感動しないことは分かっている。でもちょうどいい、罪悪感も持たなくていい」
村上念美:「...」
確かに...景山瑞樹がしたことに、自分はあまり感動していない。最初から彼がいなければ、エッセンシャルオイルも工商局で止まることはなかった。確かに、ちょうどいい。罪悪感もない...
村上念美は口角を上げ、隣の男の不真面目な様子を見て、細い目をさらに細めた。「うん、でもどうやって佐々木萌那を誘ったの?それが気になる」
「彼女はずっと藤原景裕のことが好きだったじゃない」
村上念美の質問を聞いて、景山瑞樹は嘲笑した。「彼女が欲しかったのは男じゃない、権力だ」
一言で目が覚めた。村上念美は頷いた。おそらく学生時代から出てきたばかりだから、佐々木萌那が藤原景裕に対して執着しているのかもしれないと考えていた。
「うん」
村上念美は画面上の佐々木文彦と佐々木萌那の慌てふためく様子に見入っていた。裸の女性については、彼女は素早く薄い毛布を頭にかぶって逃げ出した。