彼は能力がある...
ただ鋭さが目立ちすぎて、妖艶な外見によって上手く隠されている。
村上念美は時間を確認し、ソファに座り、眉を上げて目の前の景山瑞樹を見つめ、唇を曲げて言った。
「もう遅いわ、景山様...もう謎めかさないで、私は本当に気になるの、一体どんな芝居を見せてくれるの?」
「もうすぐわかるよ。」
「うん。」
確かに、人はもう来ていて、佐々木萌那もすぐに来るだろう。数分待つくらいは気にならない。
村上念美は立ち上がり、大崎市の全景を眺めた。とても美しい...この3年間で、大崎市の経済は大きく進歩した。とにかく...3年前とは明らかに違っていた。
時間はこうして少しずつ生活を変えていく。
景山瑞樹は女性の後ろ姿を見つめながら、ワイングラスに赤ワインを注ぎ、ゆっくりと味わいながら村上念美の背中を凝視した。彼女はいつも猫をかぶっているわけではなく、時には寂しさを隠せないこともある。
景山瑞樹は黒い瞳を暗くした...村上念美は物語を持つ女性だ。
彼女は自分の注意を完全に引きつけ、興味を引き、探求したくなる。
例えば...彼女が帰国したばかりと知って、少し懲らしめてやろうと思い、ついでに藤原景裕を挑発しようとした。
しかし...まるで渦に巻き込まれたように、抜け出せなくなってしまった。
景山瑞樹の薄い唇がかすかに動き、彼は物思いに沈んだ。
...
景山様、到着しました。
景山瑞樹の携帯が鳴り、村上念美はすぐに我に返り、素早く景山瑞樹の前に歩み寄ると、彼が携帯の画面を自分に見せるのを見た。
村上念美の唇の端が満足げに上がった。ふむ、もうこんなに早く来たのね。
見たところ、この佐々木萌那は本当に飢えているようだ。
「芝居を見よう。」
「え?」
村上念美は景山瑞樹に続いてソファに座り、すぐに彼が液晶テレビの画面をつけるのを見た。そして画面には佐々木萌那が1102号室のドアの前に立っている姿が映し出された。
村上念美はすぐにこれが監視カメラだと理解した。
真冬なのに、佐々木萌那は超ミニスカートを履き、上のセーターも襟元が深く開いていて、胸の谷間が丸見えだった。
濃いメイクで、本当に誘惑的に塗りたくっている。