087 彼に行ってほしくない、彼に付き添ってほしい【初回購入お願いします】_16

村上念美については...彼女がよく自分の腕を引っ張って、とても親しげにしていたことを覚えている。自分はそのクソぶりっ子が自分のことを好きだと思っていた。

「理由は?」

「藤原景裕のせいよ、あなたの家柄のせいよ、あなたに何の資格があるの...」

村上念美:「...」

藤原景裕...家柄?はっ...藤原景裕は自分が苦労して追いかけて手に入れたもの。それに、藤原景裕のせいで自分は熊谷紗奈の策略にはまったのだ。自分の家柄については、今や村上家は困難に直面し、自分もその責任を背負っている。

だからこれのどこが羨ましいというのだろう?世間の人々は自分の幸せと栄光だけを見て、その裏にある苦労を見ていない。

「あの頃、私たちは普通の高校生だったのに、なぜあなただけが藤原景裕にあんなに大事にされるの...」

学生時代、斉藤雅子は藤原景裕が村上念美を甘やかす様子を目の当たりにした。村上念美が特別な時期に体調を崩すと、藤原景裕はわざわざ何時間もかけて軍から車で戻ってきて彼女の世話をした。

村上念美が学校で辛い思いをすると、藤原景裕は人を派遣して解決した...藤原景裕は間違いなく国民的な学校のアイドルであり、イケメンで、お金持ちで、風格があり、さらに軍人だった。村上念美はというと、傲慢で、時々藤原景裕にわがままを言うのに、藤原景裕はすべて我慢し、それどころか村上念美を天まで甘やかした。要するに、藤原景裕の村上念美への愛情は、人を狂わせるほど嫉妬を引き起こすものだった。

「私が知らないとでも思ったの?あなたはみんなに自慢していた。だから私も自慢したかったの。」

村上念美:「...」

「私は景山瑞樹を誘惑しようとして失敗した。だからわざとあなたの前で彼が私のお腹を大きくしたと言ったの...私たちの愛の結晶があるって。後で説明がつかなくなって、彼に捨てられたと言うしかなかった。」

「まさかあなたが本気にするとは思わなかった。本当に私のために彼に文句を言いに行くなんて。」

村上念美:「...」

「村上念美、これはすべてあなたが原因よ。あなたの前で自慢したくなかったら、私はどうして嘘をつくことになったでしょう。」

「それは道徳的な脅迫だ。自分の虚栄心のための言い訳にすぎない。」