090 男が女を愛する表現【月票を求む!】

景山家:

「大旦那様、景山様がお戻りになりました...ただし、誰かに送られてきたのですが」

景山大旦那様は早朝からリビングでお茶を楽しんでいたが、執事のこの言葉を聞いて、急いで尋ねた。「どうしたんだ?」

「若様は酔っておられます」

「なに?」

景山大旦那様は素早くお茶碗を置き、立ち上がって玄関へ向かった。そこには顔を赤らめた景山瑞樹が使用人に支えられながらリビングに入ってくるところだった。首元のネクタイはほどけて乱れていた。景山大旦那様は軽く鼻を鳴らし、景山瑞樹が意識もうろうとしているのを見て、男をソファに寝かせるよう指示した。

付き添っていたのは木村陽太だった...

木村陽太!

木村陽太という若者は軍区大院の出身ではないが、木村家は代々学者の家系だった。景山大旦那様は銃を扱う出身ではあるが、実際のところ、こういった学者たちに対して心から敬意を抱いていた。

まさか景山瑞樹が酔っぱらって、木村陽太に送り届けられるとは思いもよらなかった。

印象では、二人には何の接点もなかったはずだ。

「景山大旦那様...」

木村陽太と景山大旦那様は数回顔を合わせただけで、本当の知り合いとは言えなかった。しかし大旦那様は先輩格なので、敬意を表して挨拶をした。

「うむ」

景山大旦那様は薄い唇を引き締め、使用人を見て言った。「早くお茶を入れなさい」

「はい、大旦那様...」

「木村陽太君だね、久しぶりだな...前に会ったのは確か藤原家だったな。あの時、私は藤原じいさんと将棋をしていて...君と景裕は何かをいじくり回していたな...色々と理屈っぽく話していたよ」

「はい、大旦那様はお変わりなく元気そうですね」

木村陽太は温厚で礼儀正しく、続けて言った。「大旦那様、お手数をおかけする必要はありません。私はただ景山様をお送りしただけですので」

景山大旦那様は眉をひそめ、ソファで既に酔いつぶれている景山瑞樹を見て、思わず言った。「この孫は普段は酒に強いはずだが、どうして酔っぱらったんだ?それも真昼間から。もしかして、一晩中飲んでいたのか?」

「はい、彼は気分が優れなくて、気分が悪い時は、酒が人を酔わせるのではなく、人が自ら酔うものです」

木村陽太は口元に薄い笑みを浮かべた。実際、自分もかなり飲んでいた...ただ景山瑞樹ほど酔っていなかっただけだ。