思いもよらず、村上念美はそれを発見してしまった...
まるで心の奥底に隠された秘密が、女性によって暴かれたようだ。
自分の心の内と同じように。
彼女の前では何一つ秘密がなく、ほとんど透明になってしまったかのようだ。
「私...」
目と目が合い、先ほどのキスは確かに甘美なものだった。
さらには艶やかでもあった...
しかし互角の戦いであり、互いに譲らない対決だった。実際のところ、二人は互いに負けを認めない駆け引きをしていたのだ。
「村上念美、誰に言われた?賞味期限切れのチョコレートを食べるなんて?ん?」
男性からの厳しい叱責の声に、村上念美の顔色が青ざめた。
特に男性のこのような容赦ない叱責は、少しの余地も残さなかった。
「ごめん...」
「もう謝るなと言っただろう、ん?」
村上念美:「...」