101 いわゆる禁欲的な男_7

「うん。」

村上念美は頷いて、男性の冷たく厳しい表情を盗み見続けた。

真面目に仕事をしている姿...実はかなりかっこいいと気づいた。

こんな男性は、間違いなく禁欲的な雰囲気に満ちている。

女性が見るとドキドキしてしまう...

村上念美は美しい瞳を見開いた。実は、以前禁欲的な男性についての評価を見たことがあった。

いわゆる禁欲的な男性とは...愛していない女性の前では、冷淡で、女性を空気のように扱う。

深く愛している女性の前では...ただ...彼女を寝かせる姿勢だけでも...何種類もある。

村上念美:「...」

自分の考えが少し脱線していることに気づき、村上念美は小さな顔を少し赤らめ、もう藤原景裕の邪魔をしないようにと急いで言った:「私は部屋に戻って休むわ、あなたもあまり遅くまで起きないでね。」

「うん。」

村上念美は男性がまだ冷淡なのを見て、素早く藤原景裕の前のミルクのカップを取り、書斎を出た。

村上念美が本当に去った後、藤原景裕は黒い瞳を細めた...実は、机の上の写真立ては常に伏せられていた。

藤原景裕はゆっくりと手を上げて写真立てを正しい位置に置いた。

写真立ての中で、少女は高校の卒業服を着て、花のように微笑み、手を振るポーズをしていた...

あの時、彼女は自分に手を振っていた...

藤原景裕はカメラで素早く撮影し、この瞬間を記録した...

ずっと、彼女の写真は自分が最も手に取りやすく、最も目立つ場所に置かれていた。

バカな子...

うん、確かに少しバカだ...

愚かで可愛い...

...

村上念美はミルクのカップをキッチンに持っていき、手近な新しいカップを取り出して自分用のミルクを入れ、睡眠を助けようとした。

村上念美も自分のミルクに砂糖を少し加え、かき混ぜて温度がちょうど良くなったことを確認し、一口飲んだ後、表情が変わった。

すごく塩辛い...

村上念美は美しい瞳を見開き、すぐに自分が入れたばかりの砂糖を確認した...

よく見ると、村上念美の表情が変わった。

まずい...

塩だった...

夜遅くに、砂糖と塩はどちらも比較的小さな粒子なので、村上念美はよく見ていなかった...

それなら藤原景裕さっき...