125 最後の真実【購読をお願いします】

救急室の外:

大きな恐怖の後に大きな喜びとは何か、木下麻琳はようやくそれを実感した。

さっきまで恐怖で魂が抜けたようだったのに。

今は...計り知れない喜びに浸って抜け出せない。

まだ信じられないけれど。

まさか...熊谷徹朗と渡辺愛美が自分の実の両親だったなんて。

以前は、彼らに対して少し不満を持っていた。

結局、熊谷紗奈のことについて、彼らは甘やかして守り、村上念美を傷つけていたのだから。

なんて皮肉なことだろう。

彼らが必死に守っていたのは実の娘ではなく、守る過程で実の娘と孫娘を傷つけていたのだ。

...

木下警官の言葉を聞いて、渡辺愛美は震える手で熊谷徹朗の腕をつかみ、喜びと信じられない気持ちで声を震わせて言った:「熊谷、私、聞き間違えてない?今、木下警官は何て言ったの?」