村上念美は唇の端を上げ、とても青春で活力に満ちた、優しい女の子に見えた。
木村陽太に天から与えられた恵みだろう。
結局...木村陽太は性格が温和だが、実際には...とても静かなイケメンだ。
そばに活発で可愛い天使がいてこそ、日々が面白くなるというものだ。
...
木村家と夏目家はどちらも学者の家系なので、婚約パーティーの儀式的なものはあまり多くなく、往々にして形式的なものは省略された。
そのため全体の婚約パーティーの流れはとてもシンプルだった。
藤原景裕は村上念美と一緒に簡単に食事をした後、自ら進んでグラスを持って祝福に向かった。
シャンパンはとても美味しく、村上念美は藤原景裕が気づかないうちに小さな口で何口か飲んでいた。
藤原景裕は隣の村上念美の欲しがる様子を見て、薄い唇を無奈に曲げたが、それは全て溺愛の表情だった。
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「木村陽太兄さん、夏目さん、おめでとうございます。」
村上念美は自ら手にしたワイングラスを持ち上げ、心からの祝福を述べた。
木村陽太はいつものように温和で上品で、白い婚約式の服を着て、村上念美を見つめ、その瞳は複雑だが、水が滴るほど優しかった。
「ありがとう。」
木村陽太の温和で謙虚な様子を見て、村上念美は柔らかい声で続けた:「プレゼントは、景裕と長い間考えて、最終的に陽当たりの良い家を一軒選びました。春暖の花開く季節には、四季の景色を楽しめます。その家の住所はあなたの携帯に送りました。ドアロックの暗証番号は今日の日付です。」
木村陽太はそれを聞いて目を見開いた、「そんなに高価なものを?」
藤原景裕は淡々と口を開いた:「そんなにお金をかけて購入したわけではない、藤原氏名義の不動産だ。立地も悪くないし、念美の両親のためにも一軒買ったし、私たちも一軒残した。」
「私たちの気持ちです。家全体の内装スタイルは、あなたの好みに合わせて装飾しました。引っ越しの際は荷物だけ持ってくればいいので、とても便利です。木村氏にもとても近いです。」
木村陽太:「...」
確かに心がこもっている。
このプレゼントは、わざわざ費用を誇示するものではなく...気持ちなのだ。
「ありがとう、このプレゼント、受け取ります。あなたたちが結婚式を挙げる時は、必ず大きなプレゼントを用意します。」
大きなプレゼントか。