128 老夫少妻、体がもたない

村上念美の登場が人々の目を引き、驚かせるものだとしたら。

相馬紗奈の登場は、間違いなく魂を惑わせるものだった。

人の心を魅了する。

精巧な顔立ち、海藻のような長い髪、まるで艶やかに咲き誇るバラの花のような存在感で、人々を魅了していた。

チャイナドレスのラインが彼女の魅力と美しさを完璧に引き立てていた。

結局のところ、この場でチャイナドレスを着こなせる人はそう多くはなかった。

...

「木村社長!おめでとうございます。」

木村陽太と景山瑞樹の前に歩み寄り、相馬紗奈は率先して小さな手を差し出し、とても手際よかった。

木村陽太はそれを聞いて大きな手を伸ばし、相馬紗奈の小さな手を軽く握り、瞳に驚きの色が浮かんだ。

ああ、いつもはスーツ姿の相馬紗奈を見慣れていたが。

たまに女性が服装のスタイルを変えると...

本当に驚くものだ。

相馬紗奈は、とても美しかった。

「ありがとう、相馬先生。」

景山瑞樹は黒い瞳で隣の女性をちらりと見て、眉をひそめた。

幼い頃から...景山大旦那様は自分にこう教育してきた。

女性があまりに美しすぎるのも問題だと...

うん、妖艶な美女は、人を害することが少なくない。

この女性は...美しい。

おそらく、芸能界のような場所で活躍している人だろう。

結局のところ、景山瑞樹は大崎市のセレブについてはある程度の印象を持っていたが、このような美女については特に深い印象を持ったことはなかった。

...

「紹介するよ、こちらは景山様、景山氏の若き当主だ。こちらは相馬紗奈先生、以前シアトルで念美の心理的介入治療を担当していた。」

景山瑞樹:「...」

この女性が心理医だったとは。

景山瑞樹はそれを聞いて、瞳に暗い光が走った。

確かに人は見かけによらないものだ。

しかも、村上念美のことを担当していたとは。

相馬紗奈:「...」

この男性は妖艶で不良っぽいが、決して単純な相手ではなく、ただのお坊ちゃまでもない。

相馬紗奈は口元に形式的な笑みを浮かべ、小さな手を伸ばして景山瑞樹と軽く握手し、淡々と言った:「景山様、初めまして、今後ともよろしくお願いします。」

「こちらこそ。」