128 老夫少妻、体がもたない_2

「景山様、ありがとうございます。」

相馬紗奈は満足げに唇の端を上げ、小切手に書かれた六桁の数字を見て、密かに感嘆した。この景山様は本当に太っ腹だ。

なんて魅力的なんだろう...

ツツツ。

最初はただこの男性が見た目がいいだけだと思っていたけど、今は...超魅力的だわ。

「ええ、では失礼します。」

景山瑞樹は景山大旦那様が自分を呼んでいるのを見て、素早く景山大旦那様のいる方向へ歩いていった。

...

景山瑞樹が去った後、相馬紗奈はバッグから既に用意していた赤い封筒を取り出し、小切手をその中に入れた。

赤い封筒の中には、景山瑞樹が今渡した小切手の他に、相馬紗奈自身が用意した小切手もあった。

「ほら...あなたへの...婚約おめでとう。」

木村陽太の黒い瞳が驚いたのを見て、相馬紗奈は口角を上げた。

「遠慮しないで。私がこんなに気前がいいのは珍しいの。あなたが長年私に高い報酬をくれたことを考えると、それにこのお金は騙し取ったものだから...そんなに惜しくないわ。」

木村陽太はそれを聞いて唇を上げ、相馬紗奈から受け取った。

「ありがとう。」

思いがけず...この景山瑞樹が助けになったな。

「どういたしまして...」

この三年余りで、木村陽太は自分にとって単なる雇い主ではなく、むしろ友人のような存在になっていた。

ただ彼の村上念美への愛深さだけでも、尊敬に値する。

古来より、千金をもってしても深い愛情には代えがたい。

「ところで、気になることがあるんだけど、さっきの景山瑞樹についての判断は、どこから根拠を得たの?私が知る限り...彼が念美を好きだということは、あなたは知らないはずだけど。」

相馬紗奈:「...」

なんて言い方。

相馬紗奈はにこやかに口角を上げ、「言動を観察しただけよ。」

「あなたが彼を景山家の若旦那として紹介したわ。まあ、私は初めてここに来たばかりで、景山家については何も知らないけど、あの景山様の派手な様子を見れば、彼が実力のある男性だということは分かるわ。つまり、財力があるってことね。」