138 紳士も不良になれる_2

一人は冷たく高慢で、手際がよく、自立している。

もう一人は邪悪で、世間を軽んじている...

確かにかなり違いがある。

藤原大旦那様は景山家の人々が心配そうな様子を見て、にこにこと手を振りながら言った。「この縁は天が定めたものだ。君たちは何を心配する必要がある?良い知らせを静かに待つだけでいい。」

良い知らせを静かに待つ。

この四文字は景山大旦那様の心の声を言い当てていた。

景山大旦那様はうなずいて、「そのとおりだ、藤原じいさん、さあ、景山家に戻って飲み続けよう。今日はまだ思う存分飲んでいないからな。」

「問題ない。」

藤原景裕は二人の老人が興奮しているのを見て、薄い唇を引き締めた。

「大旦那様、もう遅いので、先に念美を連れて帰ります。明日も仕事がありますので...」

「ああ、いいとも、お前たちは行きなさい。念美よ、今日は大手柄だ。もしお前がいなければ、洛村明夢が相馬紗奈だとは知らなかっただろう。」