第48章 スナック飢渇症

「あなた……あなたは?」唐田大奥様は眉をしかめ、表情が少し不愉快そうだった。

まだ挨拶もしていないのに、彼女はすでに勝手にソファに座り、ジュースが飲みたいなどと言っている。

傲慢な人は見たことがあるが、こんなに厚かましい人は見たことがない。

どこから来た野良猫か知らないが、見るからに躾がなっていない。

「私が誰かは重要ではありません。重要なのは……あなたがつけているそのブレスレットが私のものだということです」青木朝音は年配の方には常に礼儀正しく、丁寧に接していた。

唐田大奥様はそれを聞くと、すぐにブレスレットを守るように手を置き、警戒心を持って彼女を見た。「何を言い出すの?これは私のあの出来の悪い孫娘からのプレゼントよ。どうしてあなたのものになるの?」

青木朝音は笑いながら言った。「はい、彼女が私から借りたものです。今、取り戻しに来ました」

唐田大奥様は軽蔑的に鼻を鳴らし、ごねはじめた。「たとえ以前はあなたのものだったとしても、今は私のものよ。それに、あげたものを取り返すなんて道理に合わないわ」

青木朝音は丁寧に訂正した。「あげたのではなく、貸したのです」

「あげたのか貸したのか、私がどうして知るの?書面での証拠はあるの?それに、これがあなたのブレスレットだという証拠は?あなたはただ事を荒立てに来ただけでしょう。警察を呼んで捕まえるわよ?」

唐田大奥様はそのブレスレットを返す気がないだけでなく、逆に相手を責め立てた。結局、彼女は人に頼んで調べたところ、このブレスレットはかなり高価なものだと分かっていた。バカじゃなければ返すはずがない。

青木朝音は呆れて笑い、とても話しやすそうに頷いた。「いいですよ、警察を呼びましょう」

「あなた……」唐田大奥様は言葉に詰まり、彼女の冷静な態度に少し怯んだ。

彼女はもちろん、自分のあの出来の悪い孫娘がこんな高価なブレスレットを手に入れられるはずがないことを知っていた。最初は誰かから盗んだものだと思っていたが、今は借りたものだと聞いて、少し疑問に思った。

こんな高価なものを簡単に貸すだろうか?

もしかして詐欺師なのか?

彼女のブレスレットを騙し取りに来たのか?そんなことはさせない!