第51章 ハッカーの王——Jキング

「わあ、愛茉姉さんすごいね、いつプログラミングを学んだの?」

青木誠司は青木愛茉の操作を見て、目を輝かせ、崇拝の表情を浮かべた。

青木愛茉は高慢に唇を曲げて笑った。「ずっと前から知ってるわよ。九領学院に入るには、プログラミングができることが必須だって言われてるから」

青木誠司はまた感嘆の声を上げた。「愛茉姉さんはなんでも知ってるね?プログラミングのスピードも速すぎるよ、僕には理解できないよ。もうJキングに匹敵するんじゃない?」

「Jキング?」

青木愛茉は指を止め、顔を上げて彼を見た。「馬鹿なこと言わないで、Jキングは私の憧れよ。彼のプログラミングの速さは誰にも及ばない。私は彼の三分の一にも追いつけないわ」

それを聞いて、青木朝音は静かに眉を上げた。青木愛茉にも少しは自覚があるようだ。

ちょうどそのとき、青木勇太が戻ってきた。青木誠司は急いで叫んだ。「お父さん、早く見て!姉さんのプログラミングがすごいよ」

「姉さん」という言葉を聞いて、青木勇太は無意識に青木朝音を見た後、視線を青木愛茉の方に向けた。彼女の両手が素早く操作しているのを見て、目を輝かせ、足早に近づいた。

「さっきJキングの話をしていたのか?」と青木勇太は尋ねた。

青木誠司は答えた。「うん、Jキングはハッカーの王様だよ。愛茉姉さんは彼のプログラミングの速さは誰にも及ばないって言ってた」

「当然だ!Jキングは俺の憧れだからな!」青木勇太は誇らしげに顎を上げた。

「わあ、お父さんと愛茉姉さんは同じ憧れの人がいるんだね」

「ふん」

青木勇太は何とも言えない感じで鼻を鳴らした。それは当然だろう?プログラミングが好きな人なら、大抵の人の憧れはJキングだ。

「お父さん、私の技術はどう?」青木愛茉は甘く尋ねた。指はまだ素早くキーボードを叩いていた。

青木勇太はパソコンを見つめ、賞賛しながら頷いた。「いいぞいいぞ、大学卒業したら、会社に来て父さんを手伝ってくれ」

青木氏はIT分野の先端技術ソフトウェア企業であり、青木愛茉がプログラミングを学んでいるのは、九領学院に入るためだけでなく、青木氏に入りたいからでもあった。

「本当?ありがとう、お父さん」