翌日。
後藤雪夜は高校受験クラスにいた。成績は平凡で、普通の高校にも合格できなかったため、職業高校に入学した。最初は土屋萱たちが彼女がお金持ちで、いじめやすいと見て、その後他の女子生徒も加わった。
これが一連の学校いじめ事件となり、取り返しのつかない悲劇を引き起こした。
しかし今、後藤雪夜はもはや以前のようないじめられっ子ではなくなった。
一度反抗することを学べば、再び彼女をいじめようとする人は、そう簡単にはいかなくなる。
今日も、後藤雪夜が教室に行くと、いつものように彼女に高圧的な態度をとる女子生徒がいた。わざと足を引っ掛けたり、彼女の教科書を階下に投げ捨てたり、机にインクを流し込んだりと...様々な悪質な行為を繰り返していた。
これまで後藤雪夜は反抗することを知らず、息を切らしながら階下まで本を拾いに行き、我慢して過ごしてきた。
一時の忍耐が平穏をもたらすと言われるが、ただ耐え続けるのは弱さであり、より無謀な行動を招くだけだ。
逆らわず従順であることは、相手に付け込まれるだけだ。
学校でのいじめは確かに憎むべきものだが、ただ耐え続けることは、悪に加担することではないだろうか?それは無知な悪意を実質的な犯罪へと昇華させるだけだ。
取り返しのつかない段階に達すれば、すべてが手遅れになる。
「警告しておくわ。もし私の本を階下に投げるようなことをしたら、今度はあなたを投げ落とすわよ。信じないなら試してみなさい!」
後藤雪夜は大きな拳を振り上げ、その傲慢な女子生徒を鋭い目で睨みつけた。その姿は女子生徒よりもさらに恐ろしく見えた。
凶暴さと残忍さを競うなら、私はあなたよりもっと凶暴で残忍になってやる!
案の定、その女子生徒の傲慢な態度は一気に弱まり、驚きだけが残った。彼女は目を見開いて「薬でも間違えたの?」と言った。
このデブ豚が今日は口答えするなんて?
疑問に思っている間に、突然体が軽くなり、宙に浮かび上げられ、容赦なく教室の外へと運ばれていった。
「ちょっと!何してるの!頭おかしいの!」
女子生徒は驚いて必死にもがき始めたが、後藤雪夜に両手も抱えられていたため、どれだけ暴れても逃れられず、罵声を浴びせるしかなかった。
「何が起きてるの?今日はデブがすごく大胆になってる?行こう、見に行こう。」