ゲームを一時間以上プレイして、試合が始まる時間になった。
宮本黛璃はすでにキューを持ってテーブルに上がり、余裕と自信に満ちた笑顔を浮かべていた。ニックがいなくなった今、青木社長が誰を連れてきて彼女と対戦させるのか見てみたいと思っていた。
誰であろうと、彼女の相手にはならないだろう!
観客席は満席で、皆が密かにどちらが勝つかに賭けていた。最初は北川蒼涼側に賭ける人が多かったが、ニックが病院に運ばれて今回の試合に出られないという噂が広まっていた。
そのため、今ではほとんどの人が宮北一馬側の勝利に賭けていた。
一方、北川蒼涼側に賭けた人たちは、ニックに何かあったことをまだ知らなかった。
長い間待っても、ニックが現れないので、彼らは焦り始めた。「どうなってるんだ?ニックはまだ来ないのか?」と誰かが言った。