香りが強すぎたのか、二人の外国人は鼻をひくつかせながら匂いを嗅ぎ、必死に唾を飲み込んでいた。
「食べてみて」
青木朝音がその皿を二人の前に置くと、二人は嫌々ながらフォークを取り、一口食べた後、まだ「ゴミだ」と言おうとしたが、一口食べると止まらなくなった。
「おい、私のを取るな」
最後には、二人は料理を奪い合って喧嘩を始めた。
竜野艶子と二人の店員は呆然と見つめていた。「……」
これはどんな神がかった美味しさなのか?二人の外国人が中華料理に対する見方を変えただけでなく、もう一口食べるために殴り合いまでしている。
竜野艶子は熱い視線で青木朝音を見つめ、親指を立てた。「すごいじゃない」
二人の外国人が皿まできれいに舐め終わった頃、青木朝音はゆっくりと口を開いた。「美味しかった?」